物思ふ

私はなぜ昨日帰ってきたのだろうか?
これが今日何度も繰り返し考えていたことだ。
今は夏だ。冬でもないしそうそう飛行機が飛ばないということは考えにくかった。
ただ、1日前に帰ったほうがゆっくりできるだろう。そんな安易な考えがあっただけだ。
しかし、待っていたのは暇・・・実家にいてももちろん暇である。電車も大きな店もない田舎なのだから。
しかし、その暇とはまた違う。
ここには話し相手がいない。近所に遊びに行ける友がいない。
これが日常だったはず、今までこれでも十分だったはず。
だが、それは自分を騙してたにすぎなかったのかもしれない。
今は暇で暇で仕方がない。色々買い物に行くとかやらなければならないことはたくさんあるはず。
でも、やる気がおきない。なぜ、やる気がおきないのだろう?こんなことを考えるのも面倒だ。
なぜ、今日帰ることにしなかったのだろ?後悔してももう遅い。
そんなことを考えながら起床から数時間ただただ沈んでいた。
明日からは会社がある。そうすれば、また忙しい日常が始まる。
忙しければこんなことすべて忘れてしまうだろう。考える暇さえなくなるのだ。
でも、そのほうがいいのかも知れない。暇は自分を暗くする。心を沈ませる。
私は暇が嫌いなのかもしれない。
忙しいと暇が欲しくなる。しかし、暇だと忙しくなりたい。そして、忙しくなるとまた暇が欲しい。これでちょうどバランスが取れているのだろう。
もうひとつ、今の暇と実家にいた頃の暇には違いがある。
実家にいれば暇であっても庭に出て空を眺めるなり、両親と話をするなりできるだろう。
しかし、今は誰もいない。眺める場所もない。何もする気になれない。
私は贅沢なのだろうか?